リクルートグループでの時代も含め、人と組織活性の世界で仕事をしてきて、25年になります。
超売り手市場だった環境での採用活動、
就職氷河期と言われる時代の採用活動、
量重視から質重視への変化、
採用だけでなく組織活性や制度設計領域への視野拡大、
新入社員の3人に1人は、3年以内に辞めると言われる時代の採用や組織創り…
様々な時代の変遷の中、それでも、いつも上手くいっている募集・採用活動と、
なかなか苦戦してしまう募集・採用活動には、それぞれ共通点があることが見えてきました。
この項から何回かは、『募集・採用活動の成功の法則』…とでも呼べるようなコツを、
いくつかご案内していきたいと思います。
まずご案内したい『募集・採用活動の成功の法則』の1つめは、募集をする前に、
肩から力を抜き、目をつぶって、静かに俯瞰する時間をとりましょう…
ということです。
弊社でも、新任マネジャーの中には、まだ、時折見かけますが、
皆さんの中に、アルバイト・パートさんが辞めてしまうと、
機械的に、募集活動に入る店長さまや組織長さまはいらっしゃいませんでしょうか?
自組織の人員は○○名である。
その固定観念を持っているために、
“経営環境が変化” していたり、
“他のメンバーが思いのほか育って” いたり、
自社の他店舗では余剰人員に困って”いたり、
“企業戦略や、組織戦術自体の変遷” 等があるにもかかわらず、
『欠員を反射的に埋めようとする』動きをしてしまう…。
人材採用のお手伝いをしていながら変な話ですが、
求人広告掲載のお声がけをいただく時、“お客様の状況によって”は、
「この募集・採用活動は、本当に必要ですか?」
「なぜ、募集をするんですか?」
「なんのために、採用するんですか?」
「この採用をすることで、どんなことを期待していますか?」
このようなことをお伺いすることがあります。
せっかく仕事を発注しようとしている広告代理店から、
「この募集・採用活動は、本当に必要ですか?」と言われ、
流石に面食らう方もいらっしゃいますが、ハッと気づかれる方も多数いらっしゃいます。
“お客様の状況によって”は、単にその仕事を請けるのではなく、
『募集・採用活動の背景を整理』し、
『募集・採用活動の目的』を確認、検証してから…でないと、
上手くいかないことがあるのです。
このように、『募集・採用活動の成功の法則』の1つめは、
『募集活動に入る前に、今一度全体を俯瞰し、その背景を踏まえ、 募集・採用活動の、目的を改めてしっかり整理する』…
ということです。
何も整理せず、何も準備をしないまま募集・採用活動に入るのと、
“しっかり俯瞰し”、“自社や自店舗の状況や方針・戦略と照らし合わせたり”、
“目的と目標を整理して”から募集・採用活動に入るのとでは、
その後の「最高のチーム創り」に、大きな差が生まれていきます。
固定観念に捉われた、機械的・反射的な「欠員→即募集」…の発想から、
「最高のチーム創り」をイメージしながら、広く俯瞰し、わくわくする未来に向かう発想へ…。
その上で、その募集・採用活動が果たす確かな役割が見えてきたなら、
『募集・採用活動の成功の法則』…その2つめに進んでいきましょう。 2011.04.27