『育成プログラム』の体系化??? … という企業さまに、
『みなさまも良くご存知で、きっとご経験のある、大変優れた育成プログラム』 と
私がよく例に上げ、イメージ共有の雛形にさせていただいているのが、
自動車学校のカリキュラムです。
自動車を運転したことがなく、自動車を運転できない(=育成前の状態)
教習生さんを、ほぼ100%に近い確率で、
自動車を運転できるようにしてしまう(=成長させてしまう)。
まさに『できないことを、ほぼ100%できるようにしていく』お手本のようなプログラムです。
■前述の『知識』と『スキル』と同様、『学科』と『技能』に分かれている点。
■『知識』は『勉強』、『スキル』は『練習・訓練』という習得原則に基づいている点。
■特に『技能』については、OJT同様、実際の自動車の運転をしながら習得する点。
■その時、一緒に教育担当者(=教官)がいて指導・育成し、
大きく逸脱しそうな失敗は、未然に修正し、大きな事故は防いでいる点。
■「ロールプレイング」「ケーススタディ」等、企業での教育訓練にも
用いられる手法も使われている点。
■それぞれ、第一段階、第二段階…等、ステップごとのゴール(目標)と、
その順序が細分化、体系化されている点。
■そして、その体系は、その順序で習得すれば、
誰でも無理がないように組まれている点。
■ひとつのステップを習得する度に、習得の証として押される教習指導官の印。
これで、今どれくらい習得が進み、あとどれくらいでその段階が終了するのか、
習得プロセスを一目瞭然にし、上手なプロセス管理となっている点。
■そして、実際に教習学校に行く度に、『ああ、自分はどんどん自動車の運転が
できるようになっていくなぁ!!』と実感できるような体系になっていて、
モチベーションも途切れないように創られている点。
更に、前述の『連動性』『計画性』『継続性』という重要な要素も、
しっかり兼ね備えていて、企業の育成プログラムの体系化を
イメージする雛形としても、実は、参考にしたい点が沢山あるのです。
もし、まだ育成プログラムを体系化されていない企業さまは、
この仕事の「学科」と「技能」に当たるものはなんだろう…
この仕事の「第一段階」、「第二段階」に当たるものはなんだろう…
この職種の「仮免許」に当たるものはなんだろう…
この育成体系の「教官の印」(≒プロセス管理)に当たるものはなんだろう…
そんなところから、抽出し、整理してみてはいかがでしょうか。 2010.08.06